fc2ブログ
2016-09-28(Wed)

【スーパーリーグ】 新リーグはいいが如何なる形で選手を確保出来るか

みなさん、こんばんわ。


Vリーグ開幕まで、あと1ヶ月をきりました。

そんな中、日本バレーボール機構は20日、嶋岡健治会長の再任と共に、2018/19シーズンから開幕する新リーグ創設の構想を発表しました。新リーグ「スーパーリーグ」は、今年11月末までに6チーム以上の参加があれば、開幕に向けて準備を進めます。現行のプレミアリーグ、チャレンジリーグとは併存します。

スーパーリーグの参加チームは独立した運営母体を持つことが資格となります。選手の契約形態は当面は自由です。ただし、監督はプロ契約であることが求められ、各チームは下部のユースチームを持つことも条件となります。外国人枠は従来の1に加えて、アジア連盟に属する枠を1増やします。

嶋岡会長は「企業が主体となる部活のようなあり方から脱却する。地元に根ざしたチームの方が、選手のやりがいがある」と語りました。チーム名には企業名を入れてもよいが、地域名は必ず入れなければならない。試合はホーム&アウェイを基本とし、その収益はホームチームに入る。チームの数が多くなれば東西カンファレンス制をとって遠征費を抑えます。

今、なぜ新リーグ構想なのか。「テレビ放送拡大の限界、体育館確保の競合激化と大会開催の困難化、歯止めのかからない競技者数の減少などにより、Vリーグは危機的状況にある。バレーボールの魅力を再構築し、現在の閉塞状態をブレークスルーするには今が最後の機会だ」とVリーグ関係者は語っています。

「体育館の確保などから、来年の秋から始めるということは不可能。そして、東京五輪の前年は、五輪のためにリーグがイレギュラーな形になることが予想される。でも東京五輪以降では遅すぎる。だから今、そして18年秋からしかないのです。」

新リーグはバレーボールを事業主体とする独立した運営母体が必須となりますが、企業名を入れることも、選手が社員のままでいることも可能です。「摩擦を避けるため、できるだけフレキシブルな対応にした。」

なぜ独立した運営母体にこだわるのか。これはこの秋から開幕したバスケットボールのBリーグが、ホームゲームの8割を地元開催することを条件付けているため、体育館の確保の面で考慮したといいます。Bリーグのチームが自前のホームアリーナを持つなら別ですが、基本的には各自治体などの体育館を借りることになります。秋から春と、Vリーグと興行シーズンが重なり、観客も体育館も競合する事になる。自治体が体育館を貸す時に、一企業に貸すか、地域スポーツクラブに貸すか、どちらを優先するか考えたそうです。

アジア枠を増やしたのは試合の質を上げる事に加えて、マーケティングの意味合いもあります。アジアの選手を入れれば、日本以外の国でも試合を試聴して貰えるだろう、スポンサーにもアピールが出来る、というわけです。
これに対する反応は様々です。例えば、豊田合成の高松卓矢選手は、「変化を求めるのは良いことだと思う。良くないのは何も変わらないこと。ただ、いたずらに変化を求めるだけでなく、そこにしっかりとしたコンセプトがあれば、必ず良い方向に向かうはず」とツイート。また、ビーチバレーの島田桃大選手は熱を込めて「(この改革は)遅いくらいですよ」とコメント。

その反面、Vリーグのある選手は、「プロ化を強制されるようになったら、その前に引退して社業をやります。プロ野球やJリーグでも引退後どうするかは結構問題になっていますよね。今でも一部の強豪校で有望な選手がVリーグ選手になる進路を選ばないで一般就職をすることがありますが、この新リーグが始まったら、そういう選手がもっと増えると思う」と危惧を述べ、また「あまりに急すぎる。また、チーム側のメリットが見えない」と懸念を露にする者もいます。

また、男子でも女子でも、チームの年間維持費は2億程度ですが、これはプレミアレベルのチームの場合。これがチャレンジリーグレベルになると、年間数千万程度での自転車操業を余儀なく行っているチームが多い、という現実があります。一応、外人枠は正規の外人枠の他にもアジア枠に限ってもう1名増やせる格好となっていますが、外人に金を使うのが勿体無いから、と中には外人スカウトさえ行わないチームも多々出るはずです。

その結果、チャレンジチームの場合、スーパーリーグには参加せずチャレンジリーグに残留するケースも生じてくる可能性が無きにしも非ずです。

このケースで一番心配しなければならないのは、「スーパーリーグでプレー出来ないならカタギの仕事でもしよう」とチャレンジリーグには目を向けず、その結果、余暇戦力を受け入れるチームが目減りしかねない、という点です。目先の戦力確保はいいのですが、周辺の余暇戦力を受け入れてくれるチームがいなければ、せっかくの構想が水泡と化してしまいます。
元々、この新リーグ構想は、当初は「プロジェクトM」として出発したものです。ちなみに「M」は故・松平康隆名誉会長の事で、この松平名誉会長が成しえなかった夢が「プロ化」。1994年に、山田重雄氏と共にプロ化構想をぶち上げましたが、企業の賛同が得られず、結局2年で頓挫してしまった経緯がありました。

東レ男子部に7年在籍したデヤン・ボヨビッチ氏は、「全日本の強化のためにベストなのはプロ化だが、今の日本のシステムは、選手のセカンドキャリアなどを考えた場合、素晴らしいものだと思う。プロリーグのよいところと現在のシステムをうまくミックスできたら」と、過去に提言した経緯がありました。


構想を暖め直すのは、来年でも別に構わないでしょうけど・・・一つでも多くのチームに参加してもらいたいなら、まずは選手のセカンドキャリアを、よく考えた上で決めても、決して遅くはないのではないでしょうか。




記事を読まれたら、下のバナーにブログ応援クリックお願いしますm(_ _)m
お金は一切かかりません。

 
関連記事
スポンサーサイト



コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

コメント

PV
カレンダー
02 | 2023/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -
管理人について

えるどらど

Author:えるどらど
北海道の札幌在住です。昔の洋楽が好きです。野球は日本ハムファイターズを応援しております。バレーは、久光製薬スプリングスの新鍋理沙選手を中心に、攻守の要となる選手を主に応援しております。

最新記事
カテゴリ
月別アーカイブ
最新コメント
最新トラックバック
サイト&ブログ
FC2アクセスランキング
[ジャンルランキング]
スポーツ
871位
アクセスランキングを見る>>

[サブジャンルランキング]
バレーボール
15位
アクセスランキングを見る>>
FC2加入はこちらから

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

QRコード
QR
アンケート




注目タグ一覧

全日本女子 木村沙織 久光製薬スプリングス 新鍋理沙 宮下遥 長岡望悠 眞鍋政義 中田久美 古賀紗理那 荒木絵里香 島村春世 山口舞 座安琴希 江畑幸子 NECレッドロケッツ 中大路絢野 日立リヴァーレ 佐藤あり紗 石井優希 JTマーヴェラス 東レアローズ トヨタ車体クインシーズ 吉原知子 大竹里歩 佐藤美弥 伊藤望 岡山シーガルズ 佐藤澪 迫田さおり 鍋谷友理枝 狩野舞子 ポリーナ・ラヒモワ 柳田光綺 岩崎紗也加 韓国 キム・ヨンギョン 近江あかり デンソーエアリービーズ 岩坂名奈 古藤千鶴 丸山亜季 小口樹葉 石橋里紗 筒井さやか 石田瑞穂 上尾メディックス 黒後愛 竹田沙希 石井里沙 田原愛里 小田桃香 多治見麻子 冨永こよみ 三橋聡恵 PFUブルーキャッツ 大野果奈 田代佳奈美 内瀬戸真実 戸江真奈 郎平 鳥越未玖 井上愛里沙 竹下佳江 中国 ロシル・カルデロン 河本昭義 奥村麻依 井上琴絵 木村美里 廣瀬七海 ドミニカ共和国 ウィニフェル・フェルナンデス 河合由貴 細川絢加 オヌマー・シッテラック ミア・イエルコフ ヴィクトリーナ姫路 テトリ・ディクソン 佐川奈美 高田ありさ 菅野幸一郎 福田康弘 松田明彦 平松美有紀 芥川愛加 峯村沙紀 イエリズ・バシャ 水田祐未 井上奈々朱 佐藤円 石井美樹 山口かなめ 田中瑞稀 ローレン・パオリーニ 坂本奈々香 白井美沙紀 宮部藍梨 土田望未 平井香菜子 白垣里紗 ブランキツア・ミハイロビッチ ケリー・マーフィー 和田麻里江 橋本涼加 持丸結美子 東海大 尾崎候 辻健志 カースティ・ジャクソン 米国 エミリヤ・ニコロバ 山田晃豊 小幡真子 プレステージ・インターナショナル・アランマーレ キンバリー・ヒル カーリー・ウォーパット 栄絵里香 森谷史佳 今村優香 吉村志穂 シュ・テイ 居村杏奈 川畑愛希 泉夏子 吉田敏明 南早希 サビーナ・アルシンベコバ GSS東京サンビームス カザフスタン マヤ・トカルスカ 荒木夕貴 クリスティアネ・フュルスト 川島亜依美